昨日はお昼1時からアンジのお葬式でした。実家から車で30分ほどの山腹にある葬儀場です。
私は母、父、アンジと葬儀場の最寄りの駅で待ち合わせをし、その後、近くに住む妹と姪っ子と合流。
アンジの住んだ町をアンジに見せたいと、途中、父があちこち説明しながら葬儀場へ向かいました。
車中、みんな明るい口調でアンジの話が出来ました。
多分、みんなアンジと一緒にドライブをしている感覚だったんだと思います。
母は昨晩、アンジを全身、拭いてあげたそうです。
葬儀場へ到着すると、ベッドに寝かせたアンジを父がそのまま抱きかかえ、屋内へ。
そして母と妹と私でアンジを支え、棺桶に入れました。
棺桶の中にはレースが施された真っ白でフカフカの布団があり、アンジも気持ち良さそうに見えました。
口元に大好きな缶詰とおやつ、そして亡くなる前日、父が探して取って来たネコ草を置き、
胸元に花束を添えました。
お焼香をし、棺桶の蓋にお別れの言葉を記載し、みんなでアンジを撫でながら言葉をかけると、
また涙が溢れ出ました。
もう今までのアンジの姿ではなくなるけど、骨になって私たちの所へ帰って来る!ここで消えてなくなるんじゃない!と
自分に言い聞かせ、無性に淋しくなりかけた気持ちを抑えました。母も同じ気持ちでした。
棺桶の蓋をし、みんなでアンジにお別れの言葉をかけました。
そしてアンジはゆっくりと火葬場へ行ってしまいました。


アンジが戻って来るまで1時間。父と妹と姪っ子は近所に散歩に出かけて行きました。
私は母とふたりになり、母は、ここ最近のアンジの話を感情をあらわにして話してくれました。
母があんなに感情的に泣くのは初めて見ました。
今年の春頃から、いつも夜中にアンジが大きな声で母に話しかけに来てたのは、何か異変を訴えていたのではないか?
と同時期に、今まで見た事ない量のご飯を食べるのに、全く太らない。
ここ1年の間で、私と妹が実家へ行く度に「アンジ痩せたなぁ」と言っていたのは歳のせいではなかったのかも知れない。
後から考えれば、見逃していたサインがあったのではないかととても悔やんでいました。
もしこれらのサインに母が気付いてあげられていたとしても、
何かしらの後悔は必ずあったんじゃないかなと私は母に言いました。
でも何よりも母が悔しそうに言ったのは、金曜日に病院でレントゲンを撮って腹水が溜まっていると判明したのに、
あの時すぐ抜いてあげられなかった事。
なぜ金曜日当日にそのまま検査をして、少しでも腹水を減らしてあげられなかったのか。
結局、検査をしないままアンジは亡くなったので、どこが悪かったのか分からず終いです。
腹水を抜く事全てが良い事とは限らないですし、先生にも何か考えがあったのかも知れない。
でも母は、あのどんどん大きくなっていくお腹さえなかったら、亡くなる前の数時間
もう少し楽だったのでは、と思う事が沢山あったそうです。
寝たいのにお腹が邪魔で横になれなかったり、楽な寝場所を求めて家中をヨタヨタ歩き回るのも
大きなお腹でしんどそうだったそうです。
腹水を抜いたからって、寿命は伸びなかったかも知れない。
先生には明日明後日の命だと分かってたのかも知れない。
でもせめてもう少し楽にしてあげたかった、もう可哀想で可哀想で。。。。と言葉を詰まらせながら話してくれました。
私もそんなアンジの姿を想像すると涙が止まりませんでした。
アンジもとても辛かっただろうけど、そんなアンジの姿を見てどうする事も出来なかった母は
さぞかし悔しくて辛かったと思います。
アンジが息を引き取ってから棺桶の中に入るまで、母はアンジを撫でながらずーっと
アンジ頑張った頑張った!よく頑張った!と、アンジに話しかけていました。
↓左:今年GWのアンジ。 右:亡くなるちょうど2ヶ月前のアンジ。


骨になって帰って来たアンジはとても綺麗でした。
可愛い牙と、小さな爪。長い尻尾。
この小さな骨で約14年間生きてきたんだなぁと愛おしく感じました。
私は、牙と爪と尻尾の骨をひとつずつカプセルに入れて持って帰りました。
骨は全て、粉になった骨も残らず骨壺に入れました。
「あぁ、アンジ、こんな姿になって。。。」と、母はしきりに言っていました。
これまで、母と父が、どれだけアンジの事を愛してきたか、この2日間でしみじみ感じました。
アンジは、私たちが思っていたほど長生きは出来ませんでしたが、とても幸せだったと思います。
それは、母と父がアンジと一緒に暮らせてとても幸せだったと、楽しかったと言っていたので
アンジもきっと同じ想いだと思います。
アンジはとても賢くて美人で可愛くておしゃべりで、何より最期まで手のかからないコでした。
今日から父は2,3日不在が以前から決まっており、妹夫婦も今日は身動きが取れない予定でした。
アンジに何かあったらどうやって病院まで連れて行くか(母は運転しません)を妹と母と私で先週話していました。
母は、アンジが検査に行く日の朝、もうアンジは病院までもたないかも知れないと感じたようです。
天寿を全うするなら、慣れ親しんだ家でさせてあげたい。看取ってあげたいと思ったそうです。
日曜日、アンジは病院へ出発する30分前に、ずーっと暮らしてきた家で母と父に見守られながら息を引き取り、
その日の晩、母、父、妹、姪っ子、義弟、私の主人と私が集まり、お通夜が出来ました。
そして昨日、家族みんなでお見送りする事が出来ました。
今はまだ最期のアンジの苦しさやひたむきさ、自分の無力さを考えると、悔しくて涙が止まりません。
でも先ほどふと感じた事があります。
私は軽く猫アレルギーを持っています。
ずーっと一緒にいると耐性が出来るのか、今やGGと一緒にいても、ほとんど症状は出ません。
一昨日、亡くなったアンジを撫でると、ひどいくしゃみと鼻水が出ました。
でもアンジが私のすぐ傍にいると思うと嬉しくて、ずーっとこのままくしゃみが出続けても良い!と思っていました。
帰宅しても、そのまま症状は治らず、次の日起きるとすっかり治まっていました。
そしてお葬式の時、アンジを撫でても、もうアレルギー症状は全く出ませんでした。
その時、アンジはもうここにはいないんだと感じました。
昨日までは、みんなと一緒にいたけど、もう旅立ったんだと感じました。
そして今頃もうとっくに苦しかった事も忘れて、お腹も小さくなって天国で走り回ってるんだ!
そう自然と感じました。
↓今年のお盆。私が最後に会った時のアンジ。みんなの側に来てこちらの会話に耳を傾けています。

アンジ、私たちに豊かな時間を与えてくれてありがとう!
心から尊敬する素晴らしいネコ、私にとってかけがえのない存在、アンジでした!
アンジに出会ったおかげで、動物に対する、それまで感じた事のない感情や新たな価値観が私に芽生えました。
謝らなくちゃいけない事がたくさんあるけど、いつの日か直接謝るからそれまでお許しを。
そして何よりお母さんとお父さんを楽しませてくれてありがとね!!またいつの日か会いましょう!!
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テーマ:猫のいる生活 - ジャンル:ペット
- 2012/10/02(火) 18:14:03|
- アンジ
-
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| コメント:10
こんばんは!
アンジの記事まで読んで頂き、本当にありがとうございます!
アンジも喜んでいると思います!
ぴぃさんもお辛い経験されてたんですね。。。
家族総出で看病してもらって、家族に看取られてフィナーレを迎えられたワンコちゃんは本当に本当に幸せだったと思います。
最期は「みんなありがとう、じゃお先に行っとくね」とワンコちゃんはご家族に伝えたんでしょうね。
アンジが亡くなって来月で1年。
アンジが亡くなる3週間前に、ふとアンジのこれまでのニャン生を思い出し、何気に記事にしたのも、アンジがそうさせたんだと思います。
私にお別れを言いたかったのかなと思います。
まだまだアンジを思い出すと涙が溢れますが、私もぴぃさんと同じです。
アンジと出会えたから、グーグー&ごろちゃんと出会えたんだと思います。
そしてアンジがいたから、GGを愛おしく感じます。
もしかしたら空の向こうで、ぴぃさんのワンコちゃんとアンジは我々より先に出会って一緒に走り回っているかも知れませんね!
今週末、アンジの一周忌で霊園に行きます。
このタイミングでぴぃさんからアンジの記事を読んで頂いたのは少し不思議です。
またアンジがそう仕向けたのかな^^
アンジの記事を読んで頂き、本当にありがとうございます!
- 2013/08/29(木) 01:46:06 |
- URL |
- ぴぃさん #-
- [ 編集 ]
こんにちは。
こちらにもコメントを。。。
昨日、アンジちゃんの記事を読んで、10年前うちのワンコを看取った時やお葬式をした時のことが重なって、号泣してしまいました。
うちの子も、病気(骨肉腫)がわかってからみるみる弱っていきましたが、家族みんなで看病して、それまでグッタリしていたのに最期に頑張って顔を上げて目を開けて私たちの方を見てから息を引き取りました。
まるで最後のお別れを言ってるみたいでした。
本当に悲しかったけど、出来るだけの事はやったし、お葬式が終わった時は、きちんとお見送り出来て良かったなぁと思いました。
きっと今頃、お空のどこかで元気に走り回ってると思います。
アンジちゃんも元気に遊んでるでしょうね。
アンジちゃんも、みんなに愛されて見守られて、本当に幸せだったと思います。
今は違うワンコがいますが、その子がいたから、今の子に出会えたんだと思っています。
大切にしたいです。
- 2013/08/28(水) 18:26:00 |
- URL |
- ぴぃ #-
- [ 編集 ]
アンジにメッセージありがとー。
しかこさんとは、正式に実家のネコになる前のアンジの話もしたっけ?アンジも懐かしんでると思うわ〜。
そうねー、今頃はライアちゃんにも出会ってみんなで一緒に遊んでるだろーな^^
もうアンジは苦しんでない、お腹も小さくなっていると思うと、ちょっと気持ちが落ち着いてきたわ。
とにかく今はアンジに無性に会いたいわ〜。
私にはグーグーとごろちゃんがいるから癒されるけど、お母さんとお父さんが心配。
特に昨日今日はお父さんいなくてお母さんひとりぼっちだからな〜。今からお母さんに電話してみようと思う。
この先も淋しい気持ちはずーっと消えないだろうけど、アンジの事を話すと少しずつ気持ちのモヤモヤが晴れる気がする。
アンジの記事読んでくれてありがとねー!
- 2012/10/03(水) 19:18:26 |
- URL |
- ぐーごー #-
- [ 編集 ]
お疲れアンジ。
アンジの話は良く聞いてたのに、結局遊べないままで残念だったなあ。
ジュリちゃんやさくらちゃんと一緒に、ライアっていうお婆ちゃん猫もアンジのこと待っていると思うから、一緒に遊んであげてね!
ぐーごーへ
悲しいなあ。
今はもう何もやっても泣けちゃうから、思う存分泣いちゃえ!そしたら時間が解決してくれるはず。
少し穏やかになったら、パパ&ママ達とアンジの話をいーっぱいしてあげたらアンジも喜ぶはず。
パパ&ママも今とっても辛いやろうね...。
でも、グーグー&ごろちゃんがきっと皆を励ましてくれる!
アンジもきっと笑って見てるよー!!
- 2012/10/03(水) 16:07:55 |
- URL |
- しかこ #-
- [ 編集 ]
こちらこそはじめまして^^アンジの記事、読んで頂きありがとうございます!
綺麗って言われてアンジも照れながらも喜んでいると思います!
うなぎさんも辛い経験をされたんですね。本当に辛いですよね。
うなぎさんのお言葉に正直救われました。
私自身、アンジを実家に預けたままというアンジに対する後ろめたさもあったので。。。
本当にアンジは両親に大切にされていたんだなと思います。幸せな最期だったと思います。
この10年、母と父は私と会う度に、アンジの面白いエピソードや楽しい話、心温まる話を必ずしていました。3人は本当に仲良しだったんだなと今思います。
うなぎさん、温かいコメント、本当にありがとうございます。今回、ブログをやっていて本当に良かったと思いました。少しずつですが、気持ちが穏やかになっていくのが分かります。
- 2012/10/03(水) 01:55:23 |
- URL |
- ぐーごー #-
- [ 編集 ]
はじめまして。歯列矯正ブログからですが、猫好きで
よく拝見しておりました。わたしもペットが亡くなった辛さを
経験しているので、前記事も含め泣きながら拝見しました。
前記事を拝見したときにコメントをつけたかったのですが、
何とお言葉をかけてよいか分からず、考えていたところでした。
アンジちゃん、綺麗なニャンちゃんですね。アンジちゃんがご実家に
いらした経緯を読んだときは正直びっくりしましたが、
その後ご両親と離れられない仲になったようなので、
アンジちゃんにとっていちばん幸せになれるお家に
行きついたんだなと思ってました。
こんなに愛されて、アンジちゃんは本当に幸せだったと思います。
きっと最期を大好きな人たちに見守られ、
愛するみんなに送り出してもらいたかったのでしょう。
- 2012/10/03(水) 00:51:23 |
- URL |
- うなぎ #Ckv5VijE
- [ 編集 ]
だからさくらなんだねー、ハンドルネーム。
さくらさんも辛くて悔しい想いをしたんだね。
そうだよね、最期はどれだけの事を飼い主がしてあげても、あの時ああすれば良かったって思うよね。それにそれは飼い主だけの想いかも知れないもんね。
結局はアンジもさくらちゃんも最期は一緒に暮らした人といれたから良かったと思う。幸せな最期だったと本当に思う。
アンジが晩年、母や私に体調の異常を訴えていたかどうかは、またアンジに会えた時に聞いてみようと思うけど、その時はアンジもそんな事忘れちゃってるかも知れないね!
さくらさん、さくらちゃんとの辛い想い出をありがとう!今頃はアンジもさくらちゃんと会ってるかな?
- 2012/10/03(水) 00:50:23 |
- URL |
- ぐーごー #-
- [ 編集 ]
ううっ(/ _ ; )
お別れはいつもほんとに悲しい…
読んでて涙が止まらなくなりました(T_T)
私も前にいたさくら(パピヨン)が亡くなったときは
ほんとに悲しくて悔しくてたまりませんでした…
うちも急に様子がおかしくなり、
2つほど病院に連れて行って検査はしたけど
結局なにもわからず
でも、どんどん弱って病院に行った1週間後に亡くなってしまいました。
明らかに調子が悪かったのだから違う病院にももっと連れていけばよかったと今でも後悔しています。
でも、ほんとにきっとどんな形であれ
こうしてあげればよかった、とか
悔しい思いというのは湧いてくるのかもしれないですね。
アンジちゃんはたくさんの愛情をうけて
大好きな家で大好きな人達に見守られて
最期を迎えられたのは幸せだったと思います。
- 2012/10/03(水) 00:02:40 |
- URL |
- さくら #-
- [ 編集 ]
アンジは20年は生きてくれると家族みんなで本気で思っていたのですが。。。
まだ時間が経っていないので、後悔の念ばかりがこみ上げてきます。でも母はもっとだと思います。これからアンジの面影を家で感じる事も多いと思います。
本当にアンジは親孝行なコでした!
病院がとても苦手なコだったので、アンジも最期に病院へ行くのはイヤだったんだと思います。
最期は母に抱っこされるのを待っていたんだと思います。
今、なんだか不思議な気持ちです。
もうアンジはお腹も引っ込んでジュリちゃんと楽しく天国でかけずり回っていると実感出来るのに、残された私たちは辛そうなアンジだけを思い浮かべ、まだまだ悔しい想いで涙が出ます。もうアンジは大丈夫なのに。。。
この悔しい想いが、可愛くて面白かったアンジの想い出に変わるまではもう少し時間がかかりそうですが、GGが日々癒してくれるので感謝です。
チキンさん、ありがとうございます!
やはり悲しい気持ちを分かち合えると楽になります。
次、アンジに会えるのが楽しみになりそうです^^
- 2012/10/02(火) 22:05:03 |
- URL |
- ぐーごー #-
- [ 編集 ]
アンジちゃん、虹の橋に旅立ったのですね。
14歳はとっても長生きですよ!
長く患う事もなく、凄く親孝行な子ですね♪^^
もしもあの時って言う後悔は、
きっとどんなに手を尽くした場合でも
感じてしまう物なのかもしれません。
病院での処置も、年齢やその他にも
色々な理由があっての事だったのでしょう。
検査をするとなると、やはり痛い思いが付いてきますから
それをしないで済んだという事は
アンジちゃんにとっては幸せだったのですよ。
治って欲しいと願って行なう処置も
猫さん達にとっては迷惑以外の何物でもないのですから。^^
しばらく寂しいですね。
思い出してはきっと泣いてしまいますね。
でもお母さまやお父さまはじめ
ぐーごーさんもどうか乗り越えてください。
生前アンジちゃんは、愛情いっぱいに可愛がられていたのでしょう?
だったら感謝していないはずがありません。
アンジちゃん新入りだから
きっとジュリちゃんが面倒を見てくれます♪^^
少しだけ先輩だからね!
お水のたまったおなかも、今はもう大丈夫。
きっとみんなで駆けずり回って遊んでいますよ!
私たちが虹の橋に旅立つ日が来る時までのしばしのお別れです。
可愛かった面影を抱きながらがんばりましょう!^^
- 2012/10/02(火) 20:58:18 |
- URL |
- チキン #9qBN96OM
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